親知らず~実際どうしたらいいの?原因・対処法~

親知らず

皆さんこんにちは!歯科医師をしている伊藤将吾と言います。このサイトでは、歯科医師の立場から、食べること・噛むことの重要性、お口に関する様々なお悩み・疑問などにお応えして、少しでも皆さんの人生のお役に立つことを使命として情報を発信しています!

口は全ての始まり!(呼吸も、食事もここから始まります!)口は人生を変える!!を合言葉に情報をお伝えしていきたいと思います!宜しくお願いします!

著者:プロフィール

伊藤将吾

歯科医師

口腔外科認定医

ケアマネージャー

親知らずとは?

「奥歯が痛い」、「奥歯が腫れてきた」

皆さんはこれらの症状が出たことはありませんか?

その原因は親知らずかもしれません!

そもそも親知らずって何?  

って疑問に感じられる方も多いと思います。

そもそも成人の人の歯は左右、上下に7本ずつ、計28本生えていることが多いんですが、大昔は!左右、上下に8本ずつ、計32本生えている人が多かったのです!しかし、大昔の人に比べて、現代の人は顎を使わなくなりました。(大昔は肉などを噛み切るのに顎をよく使っていました。)その結果、現代人は顎が小さくなり、さらにその結果、本来生えていた一番奥の8本目の歯が生えるスペースが無くなってしまったのです!!

そして、生えるスペースが無くなった8本目の歯は、横に倒れて生えてきたり、歯茎や顎の骨の中に埋まるような形となることが多くなったのです。

これが親知らず!と呼ばれるものです!

親知らずで痛みが出る原因は?

そうすると、今度は、横に生えてきたり、中途半端に歯茎から生えてきたその親知らずは、物凄く歯磨きなどで磨きづらいため、汚れがどんどん溜まっていきます。すると細菌が増殖して、周囲の組織に炎症反応を引き起こします!これが原因で、奥歯が痛くなったり、腫れたりすることが起こるのです。

また、横に親知らずが生えている場合、隣の歯を後ろからグイグイ押してしまうので、歯並びがだんだん悪くなるようなことも起こってしまいます!

ですので、歯茎から少しでも見えているような親知らずは、なるべく早く抜いてしまうことをお勧めします!

*歯科において、移植などに親知らずを使えることがあるので抜くのをためらわれるかたもいらしゃっるのですが、ほとんど埋まっているような親知らずは使えないことが多いので、歯医者さんに判断してもらってください!

親知らずの治療法

歯を抜く場合ですが、上の親知らずは、近くに太い神経がないことや、上顎の骨は下顎の骨に比べると海綿骨の割合が多くて柔らかいことが多いので、比較的痛みや腫れが少なく、抜きやすいのですが(個人差はあります)、下の親知らずは、下歯槽管という太い神経が下顎の骨の中にあり、その神経に親知らずが近接していることも多いため、比較的抜くのが難しかったり、痛みや腫れが出やすいことがあります。

けれどご安心ください!最近はCTの普及も進んでおり、親知らずの抜歯の際は、CTを撮影して、神経との距離や、親知らずの位置をしっかりと特定したうえで抜歯を行うことが多いので、安心して抜歯を行うことができます!

実際に抜歯をする場合、歯茎や骨に埋まっているものは歯茎を少し切ったり、骨の一部を削る必要があるため術後2~3日をピークに腫れることがあります。また個人差はありますが1~2週間程は、痛み止めを飲まないと痛みが出ることがあります。

良く芸能人が、親知らずの抜歯後に両方の頬がすごく腫れた写真をアップしていることがあります。入院して全身麻酔で行ったという方もいます。

あれは、左右両方の親知らずを一度に抜歯した場合であり、また入院や全身麻酔もその場合のみに行うことが多いです。片側であれば日帰りのことが多いと考えます。

親知らずは、痛みや腫れ、そして歯並びにも影響してくる可能性があるので、少しでも気になるかたは早めに歯医者さんを受診して下さいね!

この記事を読んで一人でも多くの方が、口腔の重要性に気づいてくれたら幸いです。

また随時、皆さんの役に立てる記事を配信していきます。

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