これは癌ですか!?~舌癌(口腔癌)ってどんなもの?~

舌癌

皆さんこんにちは!歯科医師をしている伊藤将吾と言います。このサイトでは、歯科医師の立場から、食べること・噛むことの重要性、お口に関する様々なお悩み・疑問などにお応えして、少しでも皆さんの人生のお役に立つことを使命として情報を発信しています!

口は全ての始まり!(呼吸も、食事もここから始まります!)口は人生を変える!!を合言葉に情報をお伝えしていきたいと思います!宜しくお願いします!

著者:プロフィール

伊藤将吾

歯科医師

口腔外科認定医

ケアマネージャー

口腔癌(舌癌)

今日は堀ちえみさんの件でも話題になった舌癌について話をしたいと思います。

あの件以降、私が働く歯科医院でも

「これって癌ではないですか?」

と聞かれることがとても多くなりました。確かに”癌”という言葉の響きだけでもなんだか怖いですし、実際”舌癌”は怖い病気です。

日本では年間7000人程の人が口腔癌で命を落とされています。

出典::国立がん研究センター

ですので、口の中に何か異変があれば心配になるのは仕方のないことだと思います。そこでここでは主に、舌癌(口腔癌)の特徴についてお話したいと思います。

癌(悪性新生物)の特徴は?

歯科医院に来られる患者さんの訴えで多いのが、舌の傷、口内炎が癌ではないかと心配されるものです。

確かに、実際初期の癌と舌の傷(潰瘍など)や口内炎と診断することは難しい場合があります。

本当にきちんと診断しようとすると(確定診断)、大学病院などで、その出来物や、傷の組織の一部を切り取って(綿棒のようなもので細胞を採取する場合もあります)、顕微鏡で詳しく検査するしかありません。しかし、その前に癌(悪性新生物)の特徴を知ることである程度は診断がつく場合があります

まず、癌による出来物(悪性腫瘍)は表面が不均一です。なんだか”いびつな”、”でこぼこした”形をとるものが多いです。

逆に悪性でないものは”表面滑らかな”、”つるっとした”ものが多いです。

*初期のものや、場合によってはそうでない場合もあります。

そして、

「1箇所に出来ていたものが消えて、また別の位置にできた」

等の訴えもありますが、仮に癌であった場合、消える(小さくなる)などといったことはほとんどありません。

そういった場合、口腔内の傷や口内炎などであることが多いです。

対応法は?

ここで一つ皆さんにお伝えしたいことは、だからといって何か口腔内に異常を感じた時に病院に行かなくても良いというわけではありません。この様な記事を書いた理由は、癌ができたのではないか?と不安になって居ても立っても居られない方が、この記事を読んで一度冷静になって、少しでも落ち着いて欲しいと思ったからです。一度冷静になって頂き、念のため病院で検査してもらおう!と思って頂けたら幸いです。

ちなみに歯医者さんや耳鼻咽喉科などで診てもらえます!(口腔外科の先生などがいる方がいいかもしれません)はじめは近くの病院で診てもらい、そこの先生が詳しく検査した方が良いと判断されたら、大学病院や専門の機関に紹介してもらえばいいと思います。

私も大学の口腔外科で勤務していたときは、口腔癌の患者さんを沢山みてきましたし、この病気の怖さもよくわかっているつもりです。しかし、ただ不安になっても仕方ありません。正しい知識を持って冷静に行動して欲しいと思います。

この記事を読んで一人でも多くの方が、口腔の重要性に気づいてくれたら幸いです。

また随時皆さんのお役に立てる記事を発信していこうと思います!

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